Gd-IgA1
Gd-IgA1(ガラクトース欠損型異常糖鎖免疫グロブリンA1)
Gd-IgA1はIgA腎症研究で注目されているバイオマーカー(診断検査)です。
近年、IgA腎症の原因が、Gd-IgA1とこれに対する自己抗体であることが明らかになりました。そして、IgA腎症の患者さんの血中にはGd-IgA1が多く存在し(下図参照)、さらに、このGd-IgA1に対する自己抗体も多く存在していることが複数の研究者から報告されています。IgA腎症の原因が明らかになったことでこれをターゲットとした創薬が進み、現在10剤を超える新規治療薬が治験段階に上がってきています。この治験では治療評価マーカー等の用途でもGd-IgA1が使用されています。
このように、IgA腎症が疑われた症例やIgA腎症の治療を含む臨床経過において、Gd-IgA1を測定することは重要な意味を持つ可能性があります。しかし、2024年現在の日本の動向としては、保険収載されて全国の医療機関で検査が受けられるようになる可能性はかなり低いと思われます。2024年7月より、弊社では全国の医療機関や検査センターに先駆けて、Gd-IgA1受託測定サービスを開始しました。
(図)
その他
<注意事項>
・本検査は研究検査(Research use only: RUO)のため、これでIgA腎症の診断はできません(IgA腎症は腎生検でのみ診断される腎臓病です)。
・腎生検は、担当医が個別に必要性を判断し、十分な説明を受けた患者が同意の上で実施されるものです。Gd-IgA1の陽性判定は腎生検を推奨するものではありません。
<お問い合わせ>
・本検査に関するお問い合わせ(検査希望・検査お取り扱い希望など)はこちらかメッセージを送信してください。電話でのお問い合わせは受けておりません。お問い合わせ内容を確認しましたら、弊社より連絡をさせていただきます。
<関連リンク>
Gd-IgA1、血尿、IgA腎症についてまとめたコラムです。
・Gd-IgA1について